「春巻き」というと、どのタイプを思い描きますか?
パリッと揚げた揚げ春巻きか、野菜たっぷりの生春巻きか。
どちらも具を包む点では共通しているけれど、食感や風味はまるで違いますね。
それぞれどこの国の食べ物か、ご存じですか?
それでは、春巻きについて掘り下げてみましょう。
この記事では「春巻き」と「生春巻き」の違いに注目。
どこの国発祥の食べ物か、具材や調理法の違いを解説しています。
「春を巻く」という名前の由来と意味もお伝えしますね。
春巻きはどこの国の食べ物?
油で揚げた揚げ春巻きは中国の食べ物です。
生の野菜を巻いた生春巻きはベトナムの食べ物です。
春巻きは中国発祥
普通に「春巻き」と言えば、中華の揚げ春巻きのことを指します。
小麦粉を使った薄い四角い皮で、野菜や肉を包んで揚げた中華の点心です。
日本では中華の揚げ物の定番になっていて、コンビニで売られているくらい身近な料理です。
中の具材はバリエーション豊富。タケノコと豚肉入りがポピュラーです。
揚げたものを、醤油や酢醤油、ウスターソースなどをつけて食べます。
ささみと梅、チーズと大葉など、変わり種の具材も、最近おつまみとして人気ですね。
小麦粉で作った皮ではなく、薄焼き卵で巻く、卵春巻きもあります。
生春巻きはベトナム発祥
ベトナムには、油で揚げた春巻きとは違う「生春巻き」があります。
新鮮なハーブや野菜、海鮮や豚肉を、柔らかいライスペーパーで包んだもの。
ベトナムの名前は「ゴイ・クォン」。
“ゴイ” は和える、”クォン” は巻くという意味です。
油で揚げない春巻きなので、日本では「生春巻き」と言われます。
ベトナムの暑い気候にぴったりの、ヘルシーで爽やかな料理です。
食べる直前にタレにつけていただきます。
春巻きの名前の由来
中国の春巻きは、春節を祝うための伝統的な食べ物。
春節は、中国の春を告げるお祭りです。
春巻きは、豊かな収穫と繁栄を願って作られました。
春の野菜を巻く=春巻き
春巻きの名前の由来は、中国の春節、特に立春の時期に食べられることにあります。
立春は中国の伝統的な農業暦で春の始まりを告げ、新たな年の始まりともされています。
この時期に新鮮な春の野菜を豊かに使い、それらを薄い皮で巻いて揚げた料理が「春巻き」と名付けられました。
春巻きは本来、新鮮な春の始まりを祝うための食べ物だったのですね。
そのため、春にとれるたけこのが使われるのが一般的です。
しかし今では、一年中食べられる料理になっています。
中国の春巻きに春雨は入っていない?
「春雨」が入っているから「春巻き」と思っている方、いませんか?
実は、春巻きに春雨を入れるレシピは日本のもの。
本場中国では野菜と肉を巻くものが一般的。春雨は入れません。
春巻きの名前の由来に、春雨は関係ないようです。
春巻きの英語名は?
「春巻き」は英語で「Spring roll(スプリングロール)」です。そのままの訳ですね。
一方「生春巻き」は、英語で「summer roll(サマーロール)」と言われます。
イギリスに伝わったのが、中国の春巻きの後なので、春の後=夏ということで名づけられました。
春巻きはどこの国?発祥まとめ
以上、春巻きがどこの国の食べ物か、発祥や名前の由来をお伝えしました。
- 油で揚げた揚げ春巻きは中国の食べ物。
- 生の野菜を巻いた生春巻きはベトナムの食べ物。
- 春節で春野菜を食べるので「春巻き」
中国の春巻きは、春のお祝いの食べ物が起源。
ベトナムの生春巻きは中国の春巻きとは異なり、具材を生で味わう点が特徴です。
食べ比べてみても、面白いですね。
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