メープルシロップは、カエデの樹液を煮詰めて作られる天然の甘味料です。
主な産地は、カナダ南東部とアメリカ北東部です。
メープルシロップはいつごろから食べるようになったのでしょう?
メープルシロップの歴史
リスから先住民へ
カナダはアメリカ同様移民の国です。
入植以前の歴史は分からないことも多いです。
メープルシロップの産地には、建国以前の昔からサトウカエデの原生林があり、先住民は樹液を採取していたといいます。
先住民は木から甘い汁が出るなんて、どうしてわかったのでしょうね?
言い伝えでは、森の中でリスが樹液をなめているのを見て、子どもがマネしてなめてみたのがきっかけなんだそう。
自然の恵みを動物が教えてくれたのでしょうか。
先住民から入植者へ
1600年代になると、カナダにヨーロッパ人が入植します。現在のカナダ人の祖先です。
彼らは先住民からメープルシロップの作り方を教わったと言われています。
当時、砂糖は大変貴重な高級品でした。
その砂糖の代用品として、メープルシロップは採取されたのでしょう。
斧でメープルの幹を傷つけ、木製の楔を切ってメープルウォーターを採取し、大釜で煮詰めてシロップを作りました。
製造の近代化
メープルシロップを作る工程は、時代と共に、近代化・工業化されます。
メープルウォーターを集める容器も、木の皮からバケツになり、人や馬が小屋まで運んでいたものが、やがてビニールチューブで工場に送られるようになります。
それでも、純粋なメープルウォーターから、混ざりけなしでメープルシロップは作られます。
昔から変わらずメープルシロップは、カエデ樹液だけで作られる天然甘味料なのです。
カナダ・北米から世界へ
世界でわりと狭い範囲でしか採取できないメープルシロップですが、今では多くの国で食べられています。日本でもお馴染みですね。
カナダでは厳しい品質管理を徹底し、メープルシロップの生産・管理・規制に対する法律を定めています。
そのため高い品質のメープルシロップが、世界中で食べられるのです。
まとめ
日本でも人気のメープルシロップ。
砂糖やはちみつの歴史は長いですが、メープルシロップの歴史は意外と浅いのですね。
カナダは移民の国なので、入植以前の先住民時代のことはよくわかっていません。
文字を持たない民族だったので、文献が残っていないためです。
初めは樹液をそのままメープルウォーターとして、その後は固形にしてメープルシュガーとして食べていたのではないかと思われます。
メープルシロップの収穫については、こちらを参考にしてください。

最近は少量ですが、日本産のメープルシロップも販売されています。
日本でメープルシロップが作られるようになったのは、ごくごく最近の事です。
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