「ハチミツは生ものですので、1歳未満の乳児には食べさせないでください」
はちみつの瓶をよく見ると、必ずこのような注意書きがしてあります。
小さくて見落としてしまいがち…。以前はちみつを使った離乳食で、赤ちゃんが亡くなる悲しい事故がありましたね。
はちみつは1歳未満の赤ちゃんには与えてはいけません。
ではメープルシロップはどうでしょう?
ボツリヌス菌の危険
はちみつのボツリヌス菌
はちみつにはボツリヌス菌の芽胞が含まれることがあります。
ボツリヌス菌は湿った土や泥の中に生息している、自然界に広く存在している菌です。
ボツリヌス菌を含む土で育った植物から蜜をとった蜂は、その菌を巣に持ちかえります。
そのため、はちみつにも菌が含まれることがあるのです。
赤ちゃんの体内にボツリヌス菌が増殖して毒素を出すと、最悪死に至る重篤な「乳児ボツリヌス症」を引き起こします。
はちみつを少し過熱したくらいでは、ボツリヌス菌は消えません。
1歳を越えれば腸内の抵抗力が高まり、ボツリヌス菌の含まれたハチミツを食べても平気になります。
メープルシロップは?
一方、メープルシロップはボツリヌス菌の心配はありません。
メープルシロップは、サトウカエデの樹液を煮詰めて作らるもの。煮詰める過程で殺菌・消毒されています。
またスーパーで買えるメープルシロップは、ほぼカナダ産です。
カナダ産のメープルシロップは、国や自治体が土壌と木を厳しく管理しています。
出荷の際も、商品の品質の管理が徹底されています。
メープルシロップの製造方法はこちらを読んでみて下さい。

メープルシロップの赤ちゃんへの与え方
10か月過ぎたら少しずつ
では、赤ちゃんにメープルシロップを与える場合、月齢何か月からがよいのでしょうか?
離乳食は一般に、生後6か月ごろからスタートする場合が多いでしょうか。
椅子に座れるようになり、大人の食事に興味があるようなら始めます。
はじめはドロドロの十倍粥を少しだけ、慣れてきたら野菜や豆腐など素材を増やしていきますね。
離乳食の初期には味付けはしません。
離乳食に甘味を足していくのは、10か月ごろからです。
ボツリヌス菌の心配のないメープルシロップは、もっと早くから与えても体調的には問題ありません。
ただ、赤ちゃんは甘いものが大好き。早くから甘いものに慣れすぎると、甘い味以外のものを嫌がるようになってしまいます。
また、虫歯や肥満のリスクもあります。
取り入れるのは、離乳食後期からにしましょう。
初めはそのまま与えるのではなく、味付けで少量使うことから始めてください。
砂糖やみりんの代わりに使えます。液体ですのでどんな素材にも混ぜやすく、使いやすいです。
ホットケーキやパンにつける場合も、少量で加減して、少しずつ量を増やしていきましょう。
天然のメープルシロップは、砂糖よりも栄養が多い健康的な甘味料です。
調味料として使うとそれだけで、栄養価がアップします。
上手に使えば、大量に食べられない赤ちゃんの離乳食にぴったりの甘味料です。
メープルシロップの栄養についてはこちらを参考にしてください。

ケーキシロップに注意
メープルシロップは、カエデ樹液から作られる天然甘味料です。
しかし、ホットケーキ用にケーキシロップという商品があります。
メープルシロップと似ていますし、スーパーでも同じ売り場に並んでいることが多いです。
このケーキシロップはメープルシロップとは別物。人工的に作られたシロップです。
原材料に添加物や蜂蜜を使用したものも多いので、赤ちゃんには使わないでください。
ケーキシロップについては、こちらを参考にしてください。

本物のメープルシロップは、カエデ樹液100%またはPure Maple Syrupなどと表示されています。
オーガニックのものを選べば、より安心ですね。
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