メープルシロップとはちみつの違いは何でしょう?
作り方は全く違いますが、同じようなものだと思っている方もいらっしゃいますよね。
この記事では、はちみつとメープルシロップの違いをまとめました。
メープルシロップ、はちみつの作り方・産地・成分・カロリーなどを比較しています。
気になる疑問
- 代用できる?
- 固まるのはどっち?なぜ?
- 常温保存できるのはどっち?
- 疲労回復によいのはどっち?
- ダイエット向きなのはどっち?
- 赤ちゃんにあげると危険なのはどっち?
にも回答しています。参考にしてください。
メープルシロップとはちみつの違い
どちらも甘くておいしい天然の甘味料。
メープルシロップはメープルの樹液を煮詰めたもの、はちみつは蜂の集めた花の蜜です。
メープルシロップとは?
メープルシロップ=メープル(カエデ)のシロップ。
春先にとれるサトウカエデの樹液を煮詰めたものです。
カナダのメープルシロップが有名な理由にある通り、主な産地はカナダ・ケベック州周辺。
世界のメープルシロップの半数以上がカナダ産です。
ヨーロッパからカナダに渡った入植者が作り始めたと言われているので、その歴史は500年くらいでしょうか。
琥珀色でとろみはなく、サラサラした液体です。
甘さだけでなく独特のメープルの風味があります。
カナダでは採取の時期や色によって、メープルシロップの等級(グレード)は4つに分けられています。
パンケーキにかける定番のシロップです。
はちみつとは?
はちみつ=はち(蜂)のみつ(蜜)。
ミツバチが花の蜜を集め、巣の中で加工したものです。
ミツバチが花の蜜を巣に持ち帰った後、水分を減らして糖度を高めて貯蔵したものがはちみつです。
イギリスの古いことわざに「The history of honey is the history of mankind. (はちみつの歴史は人類の歴史)」というものがあります。
日本では600年代「日本書紀」に養蜂の記述があります。はちみつの歴史は、メープルシロップより、ずっとずっと長いのです。
はちみつは黄色いイメージですが、花の種類で色も風味も変わります。
黄色いアカシアやレンゲのハチミツが一般的ですが、ソバなど個性的なハチミツもあります。
メープルシロップとはちみつの成分・カロリー比較表
メープルシロップは、はちみつの何倍ものミネラルを含んでいます。
特にむくみに利く、デトックスミネラル・カリウムはとても多いです。
一方はちみつは、ナトリウム、リン、鉄についてはメープルシロップより値が高いです。
はちみつ | メープルシロップ | |
---|---|---|
100グラムあたりエネルギー | 303kcal | 257 kcal |
脂質 | – | 0g |
ナトリウム | 2 mg | 1 mg |
カリウム | 65mg | 230 mg |
炭水化物 | 81.9 g | 66.3 g |
食物繊維 | 0g | 0g |
タンパク質 | 0.3g | 0.1 g |
カルシウム | 4mg | 75 mg |
鉄 | 0.2mg | 0.4 mg |
マグネシウム | 2mg | 18 mg |
(食品成分データベースの値を表にしています)
メープルシロップとはちみつ・よくある質問
メープルシロップとはちみつ、よくある質問と回答をまとめました。
- 代用できる?
- 固まるのは?
- 常温保存できるのは?
- 疲労回復によいのは?
- ダイエット向きなのは?
- 赤ちゃんにあげると危険なのは?
メープルシロップとはちみつは代用できる?
A.どちらも代用できます。
メープルシロップの代わりにはちみつを使う。
はちみつの代わりにメープルシロップを使う。
どちらも可能です。
風味や甘さが違いますので完全に再現はできませんが、調整して代用品として使うことはできます。
その時に注意したいのが、甘さの度合い。
メープルシロップよりはちみつの方が甘みが強いです。
メープルシロップの代わりの甘味料としてはちみつを使う場合は、少し量を減らした方が良いでしょう。
逆にはちみつの代わりにメープルシロップを使う場合は、メープルシロップは多めに使った方が良いです。
いずれにしても、加減して調整してください。
固まるのはメープルシロップとはちみつのどっち?
A.はちみつです
冬にはちみつを使おうと思ったら、白っぽく固まっていて困ったことはありませんか?
はちみつは低温で結晶化する性質を持っています。
湯煎でゆっくり溶かせば、また元に戻ります。
メープルシロップは、固まることはありません。
常温保存できるのはメープルシロップとはちみつのどっち?
A.はちみつです
開封前でも後でも、常温保存が基本です。
逆に結晶化するため、冷蔵保存はできません。衛生的に使っていれば、常温でも腐ることはありません。
メープルシロップは開封後、冷蔵保存が基本です。
常温ではカビが生えるので気を付けてください。
疲労回復によいのはメープルシロップとはちみつのどっち?
A.はちみつです
はちみつは体内に取り入れられてから、エネルギーになるのが早いので、疲労回復によいと言われています。
それは、はちみつの主成分は果糖とブドウ糖で、どちらもこれ以上分解する必要のない単糖類だからです。
そのため吸収が早く、即エネルギーになります。疲れた時や、運動時のエネルギー補給に適しています。
一方メープルシロップの主成分はショ糖です。
ショ糖は果糖とブドウ糖とが結合したもので、二糖類と呼ばれます。
ダイエット向きなのはメープルシロップとはちみつのどっち?
A.メープルシロップです。
ダイエットのためには、カロリー・糖質・GI値が低い方がいいですよね?
カロリー・糖質・GI値とも、はちみつよりもメープルシロップの方が低いです。
はちみつ | メープルシロップ | |
---|---|---|
100グラムあたりのエネルギー | 303kcal | 257 kcal |
100グラムあたりの糖質 | 80g | 66g |
GI値 | 85 | 73 |
GI値というのは、グリセミック・インデックス。
体内で炭水化物が分解され、糖に変わるまでのスピードをあらわした数値で、基準値は100です。
GI値の低い食品は血糖値の上昇が緩やかで、GI値の高い食品は血糖値を急激に上昇させます。
同じように食べても、血糖値の上昇が緩やかな方が、太りにくいと言われています。
より詳しくは、メープルシロップのGI値も参考にしてください。
GI値につては、こちらも参考にしてください。
またメープルシロップは、メープルシロップ入りのレモネードで痩せるマスタークレンズダイエットも話題です。
赤ちゃんにあげると危険なのはメープルシロップとはちみつのどっち?
A.はちみつです
はちみつは、1歳未満の赤ちゃんに与えてはいけません。
はちみつにはボツリヌス菌の芽胞が含まれることがあるためです。
赤ちゃんの体内にボツリヌス菌が増殖して毒素を出すと、最悪死に至る重篤な「乳児ボツリヌス症」を引き起こします。
メープルシロップに、その心配はありません。
メープルシロップを赤ちゃん上げて良い月齢は、メープルシロップはいつから?の記事で詳しく説明しています。
メープルシロップとはちみつの違いまとめ
以上、メープルシロップとはちみつの違いをお伝えしました。
メープルシロップは
- サトウカエデの樹液を煮詰めたもの
- 採取時期や色によって4種類の等級に決められる
- 冷えても固まらない
- 開封後は冷蔵保存
- GI値が低いのでダイエット向き
- 赤ちゃんに与えても問題ない
はちみつは、
- 蜂が集めた花の蜜
- 花の種類によって様々な種類がある
- 冷えると結晶化して固まることがある
- 開封後も常温保存できる
- 疲労回復に良い
- 赤ちゃんに与えてはいけない
どちらも甘いシロップですが、味や風味は違います。
ソバのはちみつを食べたことがありますが、黒っぽい色で驚きました。味は甘味の中に苦みもあり、独特の風味がありました。
お好みで使い分けてくださいね。
はちみつ・メープルシロップと同じようなシロップで、アガベシロップもあります。
メープルシロップとアガベシロップの違いもチェックしてみてください。
コメント