メープルシロップとはちみつ。
どちらも天然の甘味料です。
どちらも甘くて、ホットケーキにかけるイメージでしょうか?
作り方は全く違いますが、同じようなものだと思っている方もいらっしゃいますよね。
改めて、はちみつとメープルシロップの違いを説明します。
メープルシロップ
春先にとれるサトウカエデの樹液を煮詰めたものです。
主な産地はカナダ・ケベック州周辺。琥珀色でとろみはなく、サラサラした液体です。
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はちみつ
文字通り「はち(蜂)」の「みつ(蜜)」。
ミツバチが花の蜜を集め、巣の中で加工したものです。
子どものころ花の蜜を吸ったことがありますが、甘くてもはちみつとは全然違います。
ミツバチが花の蜜を巣に持ち帰った後、水分を減らして糖度を高めて貯蔵したものがはちみつです。
イギリスの古いことわざに「The history of honey is the history of mankind. (はちみつの歴史は人類の歴史)」というものがあります。
日本では600年代「日本書紀」に養蜂の記述があります。はちみつの歴史は、メープルシロップより、ずっとずっと長いのです。
はちみつは黄色いイメージですが、花の種類で色が変わります。
黄色いアカシアやレンゲが一般的でしょうか。
ソバのはちみつを食べたことがありますが、黒っぽい色で驚きました。味は甘味の中に苦みもあり、独特の風味がありました。
成分・カロリー比較
メープルシロップは、はちみつの何倍ものミネラルを含んでいます。
特にむくみに利く、デトックスミネラル・カリウムはとても多いです。
一方はちみつは、ナトリウム、リン、鉄についてはメープルシロップより値が高いです。
はちみつ | メープルシロップ | |
---|---|---|
100グラムあたりエネルギー | 303kcal | 257 kcal |
脂質 | – | 0g |
ナトリウム | 2 mg | 1 mg |
カリウム | 65mg | 230 mg |
炭水化物 | 81.9 g | 66.3 g |
食物繊維 | 0g | 0g |
タンパク質 | 0.3g | 0.1 g |
カルシウム | 4mg | 75 mg |
鉄 | 0.2mg | 0.4 mg |
マグネシウム | 2mg | 18 mg |
(食品成分データベースの値を表にしています)
よくある質問
冬に固まるのは?
A.はちみつです
冬にはちみつを使おうと思ったら、白っぽく固まっていて困ったことはありませんか?
はちみつは低温で結晶化する性質を持っています。
湯煎でゆっくり溶かせば、また元に戻ります。
メープルシロップは、固まることはありません。
常温保存できるのは?
A.はちみつです
開封前でも後でも、常温保存が基本です。
逆に結晶化するため、冷蔵保存はできません。衛生的に使っていれば、常温でも腐ることはありません。
メープルシロップは開封後、冷蔵保存が基本です。
常温ではカビが生えるので気を付けてください。
疲労回復によいのは?
A.はちみつです
はちみつは体内に取り入れられてから、エネルギーになるのが早いので、疲労回復によいと言われています。
それは、はちみつの主成分は果糖とブドウ糖で、どちらもこれ以上分解する必要のない単糖類だからです。
そのため吸収が早く、即エネルギーになります。疲れた時や、運動時のエネルギー補給に適しています。
メープルシロップの主成分はショ糖です。
ショ糖は果糖とブドウ糖とが結合したもので、二糖類と呼ばれます。
ダイエット向きなのは?
A.メープルシロップです。
ダイエットのためには、カロリー・糖質・GI値が低い方がいいですよね?
カロリー・糖質・GI値とも、はちみつよりもメープルシロップの方が低いです。
はちみつ | メープルシロップ | |
---|---|---|
100グラムあたりのエネルギー | 303kcal | 257 kcal |
100グラムあたりの糖質 | 80g | 66g |
GI値 | 85 | 73 |
GI値というのは、グリセミック・インデックス。
体内で炭水化物が分解され、糖に変わるまでのスピードをあらわした数値で、基準値は100です。
GI値の低い食品は血糖値の上昇が緩やかで、GI値の高い食品は血糖値を急激に上昇させます。
同じように食べても、血糖値の上昇が緩やかな方が、太りにくいと言われています。
GI値につては、こちらも参考にしてください。

またメープルシロップは、メープルシロップ入りのレモネードで痩せる「マスタークレンズダイエット」も話題です。
詳しくはこちらへ。

赤ちゃんにあげると危険なのは?
A.はちみつです
はちみつは、1歳未満の赤ちゃんに与えてはいけません。
はちみつにはボツリヌス菌の芽胞が含まれることがあるためです。
赤ちゃんの体内にボツリヌス菌が増殖して毒素を出すと、最悪死に至る重篤な「乳児ボツリヌス症」を引き起こします。
メープルシロップに、その心配はありません。

はちみつ・メープルシロップと同じようなシロップで、アガベシロップもあります。
こちらも読んでみて下さいね。

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